まずは「人（患者様）のため」という気持ちを持っていることが重要です。現在、臨床検査技師は検査をするだけでなく、患者様や医療職種の方々に検査に関する説明をすることも求められているので、コミュニケーション力も必要な要素になります。もちろん臨床検査には、高い医学知識や確かな検査技能が必要ですから、生物や化学が好き、実験が好きというような興味を持ち、学習の中で生じた疑問を放置せず、理解しようとする探求心を持つ人材が望まれます。

検査されるのは病気の方だけと思われがちですが、例えば健康診断や献血（に伴う検査）は健康な人も受け、臨床検査は多くの人々に関わっています。さらに、医師は検査結果を元に診断・治療を行うため、臨床検査は患者様の命を左右する重要なものです。機器による検査の自動化が進んでも、正確な検査データを提供するために最適な検体（血液など）を採取でき、検査データの値から患者様の身体状態を読み取ることのできる臨床検査技師は、今後も医療現場で必要不可欠な存在でしょう。

人体の構造や働き、検査の特徴、検査から分かること、データの読み方、分析方法など…講義に加え、870時間の学内実習・約4ヶ月の臨地実習（医療機関での実習）を行い、医療現場で即戦力となるための知識・技能を身に付けます。
その際、丸暗記ではなく、なぜ○○なのか？と疑問を追究し、実習なども成功や失敗の原因・過程を考えさせるなど、理屈や原理と関連付けて学習し、「納得と定着」を重視しています。