姫路医療専門学校

こんにちは。
臨床工学技士の藤川です。

突然ですが、皆さんは『心臓手術』ってご存知ですか？

最近は、テレビやドラマでも取り上げられることも多いですが、
実は病院で働いている人でも、実際に心臓手術に携わる人は意外と少ないんです。

そこで、今回は手術室の扉の向こう側をご紹介します。

もし…心臓が病気になるとどうなるでしょうか？

全身に血液を送り出すことが出来なくなってしまいますよね。

では、手術が必要な心臓の病気とは、どんなものでしょう。

大きく分けると次の4つです。

�@心臓の表面の病気
�A心臓の内側の病気
�B心臓と繋がっている太い血管の病気
�C生まれながらの先天性の心臓の病気

平成24年に天皇陛下の心臓手術が行われましたが、
これは�@の冠動脈と呼ばれる血管の病気でした。

最近では医療技術の進歩がめざましく、�@の心臓表面や�Bの血管の病気では、可能な限り患者さんへの負担を軽減するために
カテーテル治療と呼ばれる治療法が選択されることが増えてきています。

しかし、カテーテル治療ですべて治せるわけではなく、心臓にメスを入れないと治せない病気もたくさんあります。

しかしそのまま心臓にメスを入れると、
心臓は全身に毎分およそ５リットル（！）もの血液を送り出しているので、
とんでもない量の血液が出血してしまいます。

怖いですよね…

なので、修復前に心臓の血液を身体の外に出し、中を空っぽにして心臓を停めた状態で手術を行うんです。

その間、心臓の代わりに全身へ血液を送るための機械が『人工心肺装置』です。

「心肺」という名前だけあって、心臓だけではなく「肺」の役割も担っています。

私たちの肺は、身体に不要な二酸化炭素を排出する働きをしています。

この人工心肺装置は、肺の役割（血液内に酸素を取り込む）と心臓の役割（全身に血液を送り出す）をしてくれている、すごい機械なんです。

私たち姫路医療専門学校の臨床工学技士科が一番大切に考えていることは、
患者さんの命に対する責任感です。

責任感がある人は、
一生懸命に学び、学びを仕事に活かし、
失敗からも学び、自分の能力を磨き伸ばしていけると思いますし、

臨床工学技士だけではなく、医療従事者の皆さんはそこを大切にされていると思います。

臨床工学技士としての知識技術、国家試験合格だけではなく
病院で働くルールや患者さんと向き合うマインド、協働するスタッフとの関わりなどを学生に伝えていきたいと思っています。

ご興味を持ってくださった方は、一緒に人工心肺装置に触ってみましょう！
オープンキャンパスでお待ちしています。