看護学校での実習体験【看護師・ミユキさんの体験記】
目次
看護師に興味を持っている高校生のみなさん、こんにちは。
看護師のミユキと申します。ここでは、私の実体験に基づいた体験をお話しします。
今回のテーマは『看護学校での実習体験』です。
看護学校の臨地実習について
看護学校では、筆記の勉強も多くありますが臨地実習の時間も多く設けられています。
1年生・2年生では2〜3週間の実習が年に1〜2回程度ですが、3年生になると5月から11月頃まで約半年臨地実習が行われます。
※実習は学校によって、開始時期や期間がすこしずれることもあります。
私の学校の実習はこんな形でした。
- 1グループあたり約6〜7人の編成
- 実習期間中は他のグループとあまり交流がない
- 情報共有や相談はグループメンバー or 担当教師がメイン
そのためグループ内で協力し合ったり、意見を出し合って切磋琢磨できる雰囲気などを意識するようにしていました。また、グループ内の輪を乱さないことも大切です。
半年間の苦楽を共にするメンバーになるので、おのずと絆が深まると思います。実習終了後も仲良く関係が続いたり、グループ内での団結力が実習を乗り切る大きな要因の一つであるといっても過言ではありません。
3年生から様々な実習科で実習を経験
3年生の実習では下記の実習があり、それぞれの対象患者に合った科を半年かけて回ります。
- 成人看護学
- 老年看護学
- 母性看護学
- 精神看護学
- 小児看護学
- 在宅看護学
それぞれ産科・精神科・小児科・訪問看護ステーションと実習先の科は決まっています。
ただ成人看護学と老年看護学に関しては、消化器外科・耳鼻科・眼科・整形外科・脳神経外科・リウマチ内科・内分泌科などグループによって実習先は様々で、その振り分けも先生が行うので自分たちで選べぶことできません。
そのため、こんなこともあります。
- 指導者が厳しい or 優しい
- 病態が複雑な患者が多い or 少ない
- 看護内容が多い or 少ない
- 課題が多い or 少ない
記録に費やす時間も大きく変わることもあったので、環境によってはモチベーションそのものに関わることもあると思います。
私の忘れられない実習体験
実際に自分が実習に行って体験したことで、とても心に残っているものがあります。
精神看護学実習の体験
精神看護学実習で精神科へ行った時の話です。
ここでの実習は、患者様との関係もうまく築くことができ順調に日々を送っていました。
実習では毎朝その日の行動計画を発表します。私はたまたま2日連続で同じ先輩看護師が担当になり、行動計画を発表することになりました。
すると、こんなことを言われました。
昨日も同じような行動計画だったけど、患者様の個性って理解しているの?
!?
この記録も患者様の個性をつかんでいるとは全く思えないんだけど。ちゃんと患者様のこと見てるの?
私自身はきちんとやっているつもりだったのですが指摘を受けて、自分の行動計画や記録物の完成度に一気に自信がなくなってしまいました。
追い打ちのカンファレンス
さらに追い打ちをかけたのが、実習後毎日必ず行われるグループカンファレンスです。
この日は私の作成した関連図という記録物について話し合いがされる日だったのですが、私の記録物はズタボロに批判されてしまいました。
カンファレンスではメンバー全員が必ず意見をするようになっているのですが、一人として賛同してくれるメンバーがいなかったのです。
私は完全に自信喪失になり、泣きながら家に帰りました…。
このままではいけないと思った
カンファレンスがあった日は曜日だったので、家に帰っても何もやる気が起きずとにかく泣いて過ごしました。
翌日になってから『このままじゃだめだ!』と思い、患者様の疾患を一から勉強し直すことにしました。
行動計画や関連図なども何度も修正して事細かに記載し、土日の2日間かけて今までで一番丁寧で細かい記録物を仕上げました。
翌日からの実習でも、記録物は毎日必死で書き上げて患者様のことを理解しようと頑張って過ごしました。
迎えた実習最終日
実習最終日、前回指摘を受けた先輩看護師が担当になりました。
緊張しながら行動計画を発表し、1日の報告を終えたところでこんなことを言われました。
先週の行動計画とは全く違うものになっていたけど、何かあった?
患者様についてきちんと理解できるようたくさん勉強して、仕上げるようにしました。
患者様のことをきちんととらえたものになってるし、記録も見違えるほど良くなってる。先週とは全然違うし、すごい成長してるのが分かる。この1週間頑張ったんだね、お疲れ様!
私はこの時まで努力が報われるなんて言葉を信じていなかったのですが、これは単に今まで私の努力が足らなかったからだと思い知りました。
本当に心の底から頑張ろうと決めて努力すれば、必ず報われるということをこの時強く実感しました。同時に自分自身、大きく成長できた実習だったと実感しました。
途中、本当に嫌になり行くのをやめようかと何度も考えました。でも一生懸命やった結果、「認めてもらえることがこんなにも嬉しくて、自信につながるものなんだ」ということに気付き、その後の実習もこれを糧に頑張ることができました。
これが私の経験した忘れられない実習です。
結果的に、「この実習では精神的に鍛えられた」と今なら思えますが、当時は本当に精神的に辛く何度も泣いた実習でした。
これ以外にも毎日の記録・事前学習など、とにかくやることが多かったので睡眠時間もなかなか確保できない状況が半年続きました。
体力的にも本当に辛く、投げ出したい半年でもありましたが「精神的に強くなれる期間」であったのは間違いないです。
実習を終えて
就職してからはこのようなことは日常茶飯事なので、「実習で少しでも耐性を作っていて良かった」とも思いました。
臨床現場ではこれの数倍辛い現実が待っていたのですが…。
でも実習で実際の現場を目にすること、たくさんの苦難や自分と向き合いそれらを乗り越えていくことは、本当に大切な時間です。
ここで実習グループメンバーと共に乗り越えていける人でないと、看護師にはなれるのは厳しいと思います。
脚色抜きで正直に言いますが、実習は本当に辛く厳しいものです。ただ、辛いことを乗り越えた先に見える世界もあります。
看護師になるという夢を忘れずに、その目標をしっかりと持ちつづけることが大切なので、めげずに頑張ってみましょう!
看護師の学校はコチラ!看護師
を目指せる学校をご紹介
関連するタグ
人気のタグ
- おすすめ資格(79)
- なるには(67)
- 資格取得(59)
- 国家資格(45)
- 講座やスクールの選び方(41)
- 入試対策(37)
- 年収と給与(29)
- 仕事に活かせる(26)
- ビジネス関連(26)
- 転職や就職に活かせる(24)
看護師の記事
-
看護学校での勉強【看護師・ミユキさんの体験記】
看護師 -
私の看護学校の選び方【看護師・ミユキさんの体験記】
看護師 -
看護師を目指すには専門学校と大学のどっちに進学すべき?それぞれの違いを詳しく解説!
看護師 -
助産師の資格取得は難しい?国家試験の内容や合格率について解説!
看護師 -
助産師の給与・平均収入はどのくらい?年収アップ方法も解説
看護師 -
助産師の就職先は?仕事内容と選び方の3つのコツを解説!
看護師