
新卒・社会人2年目に資格やスキルはいらない?取っておくと有利な資格とスキルを紹介
結論から先にお伝えすると、資格やスキルは早いうちに取得しておいた方が断然有利です。
では、どんな資格やスキルが将来的に活かせるのか、本記事で具体的に説明します。
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就活・新人業務で資格は必要?
企業は資格よりも、実務経験を重視する傾向があります。
例えば、簿記の資格を取得したけど経理の経験なしという人と、資格はないけど経理の実務経験があって即戦力となる人がいたら、企業は後者を採用するでしょう。
しかし新卒や社会人2年目など場合、業務経験が浅いということが前提です。皆が同じスタートラインに立っているのであれば、資格保持者は知識を習得しているという点で一歩リードできます。
「学ぶのに遅すぎることはない」ですが、「学ぶのは早いにこしたことはない」というのも事実です。新卒2年目までなら、仕事も本格的にこなすタイミングではないので、時間がある今こそ資格の勉強をしておきましょう。
しかし、「なんとなく資格をとっておく」というのはおすすめしません。何のために資格を取得するのかという将来的なビジョンを明確にした上で、必要な資格を選択し取得することが大切です。
資格は、アピールの仕方によって効果がある
新卒や社会人2年目の資格は、アピールの仕方がポイントです。
就活では、資格よりも取った経緯やモチベーションを評価される
企業が新卒の就活生に求めるのは、どんな資格をもっているのかということよりも、将来的なビジョンがあるのか、成長意欲があるのかという点です。つまり早い段階から目標を設定し、資格取得のために勉強をしている人は、仕事においても努力していくことができる人材と評価されるのです。
業務では、新しい仕事を任せられるきっかけになる
資格を持っていると専門知識があると判断され、新しい仕事を任されることもあります。例えば、経理部に所属している場合、人事労務管理系の資格を持っていたことで、労務管理の仕事を新たに任せられるといったケースもあります。
資格を活かして実務経験を積めるチャンスは貴重です。専門性が得られる仕事であれば、ぜひ積極的にチャレンジしていきましょう。
業界によっては、持っているだけで有利な資格もある
資格がなければ働くことができない「独占業務資格」は、持っているだけで有利な資格です。例えば、医師や看護師という職業は資格がないと医療行為を行うことができません。このように資格を持った者でなければ携わることできない業務を、独占的に行うことができるものを独占業務資格といいます。
後ほど紹介する「宅地建物取引士」も独占業務資格のひとつです。
新卒・社会人2年目で取っておくと良い資格とスキル
ここからは新卒や社会人2年目が、とっておくと良い資格とスキルについて具体的に説明します。
今回は、受験資格の要件がなく誰でも受験可能で、新卒・社会人2年目の皆さんが取組みやすい資格に絞って紹介します。
興味があると思った資格は、ぜひチャレンジしてみてください。
金融・経理系
金融や会計の仕事に就きたい人だけでなく、社会人として知っておいて損はない知識が取得できる、2つの資格を紹介します。
日商簿記検定
簿記は初心者でも取り組みやすく、人気の高い民間資格です。1級から3級がありますが、簿記に関する知識がない人は、まず3級からの学習をおすすめします。なぜなら難易度がそれほど高くなく、独学でも取得しやすい資格になります。
企業の経理部門では、採用条件に「日商簿記2級合格者」としていることもあるので、経理系に進みたい人は2級取得を目指しましょう。
1級は税理士資格を目指すレベルで、難易度が高く合格率も10%程度と低くなります。
試験情報
試験日:年3回
合格率
簿記3級:(160回〜162回)約30%〜50%
簿記2級:(160回〜162回)約18%〜21%
簿記1級:(160〜162回)10.1%〜10.4%
合格率
簿記3級:(160回〜162回)約30%〜50%
簿記2級:(160回〜162回)約18%〜21%
簿記1級:(160〜162回)10.1%〜10.4%
FP(ファイナンシャルプラニング)技能検定
FP技能検定は、金融・税制・不動産・住宅ローン・保険・教育資金・年金制度など、日常生活や社会で役立つ内容が身につきます。FP技能検定の特徴は、学習範囲が幅広いという点でしょう。税理士や社労士、宅建士資格で学習する内容を、広く浅く学ぶイメージです。
新卒や社会人2年目の時にこそ、身につけておいて欲しい知識が網羅された資格と言えます。
FP技能検定は1級から3級まであります。3級は誰でも受験できますが、2級は2年以上の実務経験か3級合格などの要件があります。そして簿記と同様、1級は難易度がかなり高くなります。
新卒や社会人2年目の皆さんは、3級からチャレンジしてみましょう。
ビジネス系
新卒・社会人2年目が身につけておくべき2つのスキルと、社会人必須のパソコン資格について説明します。
企画力
「企画力」と聞くと、何か斬新なアイデアをイメージする人も多いかもしれません。もちろん新しいアイデアの提案も含まれますが、問題や課題を的確に把握し解決のための具体的な方法やその計画をたてるというものです。企画立案には、具体的には下記のようなスキルが求められます。
・リサーチスキル:どのような問題やニーズがあるのか調査し、情報を収集する力
・立案スキル:課題を分析し、目標達成のための具体的な道筋を考える力
・プレゼンテーションスキル:相手に行動してもらうための提案力
・立案スキル:課題を分析し、目標達成のための具体的な道筋を考える力
・プレゼンテーションスキル:相手に行動してもらうための提案力
企画力は、仕事で活躍する上でもっとも重要なことです。上記のスキルを身につけている人材は、企業にとって重宝される存在になるでしょう。
コミュニケーションスキル
社会人として、まず身につけておいて欲しいコミュニケーションスキルは、報連相(報告・連絡・相談)です。報連相は業務を円滑に進めるためには必要不可欠で、適切に報連相ができていれば防げるトラブルも多くあります。
もちろん報連相が必要なのは対面時だけではありません。最近は在宅勤務やテレワークが増え、メールやチャットでのやりとりが増えています。
メールやチャットの返信を忘れたり、レスポンスが遅かったりする人は、相手からの信頼を損なってしまいます。レスポンスは迅速に、内容は的確に正しく伝えることを心がけたコミュニケーションスキルを身につけましょう。
マイクロソフト・オフィススペシャルリスト(MOS)
マイクロソフト社製の文書作成ソフト「Word」や表計算ソフト「Excel」、プレゼンテーションソフト「PowerPoint」などの実務レベルを問う試験です。実務に沿った基礎知識が身につけられるので、就活生に人気の民間資格です。日常的にPCを使う仕事なら、取得しておいて損はない資格になります。
不動産系
不動産業界にすすむのであれば、とっておいた方が良い資格について紹介します。
宅地建物取引士(宅建士)
宅建士は、「業務独占資格」です。不動産業は取り扱うものが土地や建物で、高額な取引となります。また、所有権などの権利関係や宅建業の法律等の知識が必要となるため、次の3つの業務については、専門知識のある宅建士のみが行える業務としています。
・重要事項の説明:不動産購入や賃貸契約時の物件に関する重要事項について説明
・重要事項説明書への記名・押印:上記説明後の書面への記名・押印
・契約書(37条書面)への記名・押印:契約書の記載内容に間違いがないか確認後に契約書に記名・押印
・重要事項説明書への記名・押印:上記説明後の書面への記名・押印
・契約書(37条書面)への記名・押印:契約書の記載内容に間違いがないか確認後に契約書に記名・押印
さらに宅建業者には、従業員5名につき1名以上の宅建士の設置が義務付けられているため、常に一定の需要があります。
宅建士は、就職にはとても有利な資格であり、取得すれば資格手当も付く場合があります。
試験情報
試験日:年1回(例年10月第3日曜日)
合格率:17%(令和4年)
合格率:17%(令和4年)
IT系
今後、どのような業種・職種でもITの基礎知識は必要不可欠となります。
ITの基礎知識を学びたいけど、何を勉強すればいいのか分からないという人のために、今回は基本的な知識を習得できる3つの国家資格について説明します。
ITパスポート
ITに関する入門的な位置づけの試験です。試験内容は基礎的なものですが、仕事をするために最低限必要なIT知識が身についていると証明できます。IT系の職種の人だけでなく、あらゆる職種において役立つ知識が習得できるので、すべての社会人や新卒の人におすすめです。
試験情報
試験日:通年実施
合格率:50.7%(令和4年12月度)
合格率:50.7%(令和4年12月度)
情報セキュリティマネジメント
情報世セキュリティマネジメント試験は、ITパスポートの学習内容がベースとなっており、情報セキュリティに関する専門的な知識を身につけているということが証明できます。IT業界の成長に伴い、セキュリティリテラシーの高い人材が求められています。そのため情報セキュリティマネジメントは、受験者が増えている注目の資格になります。ITパスポート取得後にステップアップとして挑戦してみるのもおすすめです。
試験情報
試験日:通年実施
合格率:61.2%(令和4年度上期)
合格率:61.2%(令和4年度上期)
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門として位置づけられ、デジタル人材に必要な知識や実践的な活用能力を身につけた人を対象としています。情報セキュリティマネジメントと基本情報技術者試験の違いは、前者は企業全般の情報セキュリティが分かる人を対象にしています。対して基本情報技術者はITシステムを開発するシステムを対象にしており、2つの資格は目指す方向が異なります。
基本情報技術者試験は、ITエンジニアを目指したい人向けの資格です。
試験情報
試験日:2023年4月より通年実施
合格率:35.6%(令和4年度下期)
合格率:35.6%(令和4年度下期)
医療系
医療系の職種に就きたいと思っている人に、3つの資格を紹介します。
医療事務検定試験
医療事務は大きく分類すると、「医科」「歯科」「調剤」に分けられます。その中でもさらに診療報酬請求事務やメディカルクラークなどに分かれているものもあります。医療事務の仕事に就くために資格は必須ではありませんが、あらかじめ必要な知識を身につけておくことで、自信を持って業務に携わることができるでしょう。
まずは自分が進みたい分野についてしっかりと調べてから、勉強を始めることをおすすめします。
医薬品登録販売者
医薬品登録販売者とは、一般医薬品の販売に必要な専門資格です。とくにリスクの高い第1類医薬品は薬剤師にしか販売することができませんが、一般医薬品の9割以上を占める第2類と第3類は、登録販売者が販売することができます。
登録販売者はドラッグストアだけでなく、医薬品を販売するホームセンターなどでも需要が高く人気の資格です。
登録販売者は、医薬品の効能などについて分かりやすく説明するという、大切な役割を担う人材として、今後ますます活躍が期待されます。
歯科助手
歯科助手として、受付や会計業務、治療の補助、治療器具の管理などを行うために必要な専門知識を学べる資格です。歯科助手は未経験での募集も多くある職種です。資格がなくても歯科助手として働くことはできますが、専門用語などの知識を学んでおけば、仕事への理解を深めることができるでしょう。
まとめ:新卒や社会人2年目だからこそ資格やスキルは身につけておくべき
自分の目標にたどり着くために必要な資格やスキルが明確になった人は、今すぐに行動しましょう!
資格は、ゲームで言えば装備(=専門性)のようなものです。強くなるためには装備が必要ですが、装備があっても必要な時に上手く使えなければ何の役にも立ちません。
将来的なビジョンを明確にして身につけた資格やスキルは最強です。資格やスキルで専門性を高めて、キャリアアップを目指しましょう。
更新日:2023/02/20
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