講師インタビュー!帽子業界について解説!
目次
講座・スクールベスト進学ネット編集部が、スクールの講師の方にインタビュー。
今回は帽子の学校 スダシャポー学院の須田 京子さまに「帽子業界」について解説していただきました。
講師紹介
創立1955年の帽子の学校スダシャポー創立者の須田京之助(父)に直接帽子作りの技術を学び、助手を経て講師、現在はスダシャポー学院学院長として、全クラスに直接指導をしています。
また、大塚教室以外では、1999年により多くの人に帽子作りを楽しんでいただける機会を広げるため、手縫いで作る帽子のカリキュラムを考案し、講師育成も行い、東京や近県のカルチャーセンターにて「手縫い帽子講座」を開講。
現在は、独立した手縫い帽子講師陣のさらなるレベルアップを目的とした講師会を主催し、時代に合った帽子を考え、講師として伝える技術、より良い帽子作りの技術研究も続けています。
帽子業界はどんな業界ですか?
大きく分けると、メーカーの大量生産と、個人的な制作の二つに分かれ、全く違う仕事の流れになります。
大量生産の物を扱う会社は、縫製は外注するため、ご自身で帽子を縫うという事はごく稀になる場合も有ります。
場合によっては、実際に素材に触ってサンプルを製作したり、パターン修正などを行う事も有りますが、規模が大きくなるほど、机上のデザインや、素材の選び、販売するための価格計算など、発注先の工場とのやり取りなどが、主なお仕事になります。
その場合も、実際に帽子作れることは、大きな利点となり(作りやすさや作りにくさの判断が出来るので、デザインに適する素材選びや、何が難しくて、何が容易に出来るか分かるので)、会社のどの部署にいるかで異なりますが、発注先への指示を出す場合にも、より良い製品作りに反映されます。
帽子業界の魅力を教えてください!
「帽子同業界(東京帽子協会)」という組織もありますが、組織に入会することは必須ではなく(というか、組織があることも知らない帽子デザイナーさんもいる)各人の判断で自由な感じです。
よって、年功序列で、しばりがあったり、団体で何かをする感覚を持つことも無く、自由な発想で、マイペースで、ゼロから表現できる世界です。
個人的デザイナーは「業界に居る」というよりは、「帽子を創っている」という感覚で、自分らしく、自分のビジネスを展開しているひとが多いです。
帽子業界の将来性について教えてください。
上記の理由で、「帽子業界」と、ひとくくりに語るのは難しいです。
会社組織の場合は、外注先の工場との兼ね合いや、安価を競うのであれば競合会社など悩むことのあると思いますが、昭和の時代には「お帽子」という言葉に「お」が付いていたように、やや特別な感覚でお洒落な物というイメージを持っていた人たちがいる時代と、令和の「帽子」の位置づけは、全く異なります。
ファッションとしてカジュアルに、自由に取り入れられているのが当たり前にになってきている時代でもあり、また、個性的な1点物へと、より目を向けている層の人もいる多様性の時代なので、帽子を作る人は、ご自身の世界観、アイディア、魅せ方、行動次第で「業界」という言葉に飲み込まれずに、いかようにも活動できます。
帽子製作・デザインのスキルを身に付けたい方、帽子デザイナーの仕事に興味のある方はこちらのインタビュー記事もチェックしてみてくださいね。
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