声優 短大

声優を目指すには、声優コース・声優学科・芸能コースがある専門学校・短期大学・大学に入学して、基礎からしっかりとスキルを磨くことがおすすめです。学校では、声優の土台とも言える発声や発音の練習、ボイストレーニングや朗読などを学んだり、実際の収録スタジオと同じ環境でアニメのアテレコや映画の吹き替えの実習などを行ったりします。仕事で役立つ確かな力が身につくでしょう。また、プロの現場で活躍する声優・ナレーターの方が講師を務める授業もあり、憧れの先輩に直接指導してもらえます。学校によっては在学中にオーディションの話がまわってくることもあり、デビューのチャンスも広がるかもしれません。

声優の仕事には、一般的な「朝9時から夜5時まで」などという決められた労働時間がありません。アニメや映像の制作サイドと出演者のスケジュールをすり合わせて、自分の都合の良い時間帯に仕事を入れていきます。そのため、朝早い時間から収録を行う日もあれば、夜遅い時間に始まる場合もあります。スタジオ収録の時間は作品の長さにもよりますが、長いものだと10時間ほどかかる時もあり、体力や気力を求められるでしょう。また、監督と演技に関するプランを相談しながら行う収録は、「作品づくりに関わっている」という実感を得られ、やりがいも十分に感じられるでしょう。

声優の仕事に向いている人は、単にアニメが好きだったり映画が好きだったりするだけではなく「演技することが好き」と思える人が適しています。俳優とは違って声優としての自分の顔や姿は作品の中には登場しませんが、声でキャラクターの感情表現をするのは「演技する」ことと同じです。演劇部や放送部に所属したことがある人はもちろんですが、授業で国語や英語の教科書を音読するのが得意な人なども、声優に向いていると言えます。

声優としての就職は、芸能事務所 プロダクションと呼ばれる会社に所属することです。初めは「仮所属」といって、会社で公開されているオーディションを自ら探して受けに行き、合格すれば仕事につながります。仮所属の下積みを重ねたのちに「正所属」になれば専属のマネージャーがついて、定期的に仕事を振ってもらえるようになります。その仕事内容は、アニメの声優や洋画の日本語吹き替えの他にも、テレビ番組やCMのナレーション、ラジオ出演などさまざまな種類があります。