神戸医療福祉専門学校三田校

人工内耳を埋め込んだ患者さんのリハビリテーションを行っています。リハビリは、患者さんにとっても言語聴覚士にとっても、非常に根気のいるもの。何年間もかけて訓練を重ねるケースもあります。だからこそ、小さな回復のきざしを見つけただけで、一緒に大喜びすることができるんです。先日、2歳から通院されていた患者さんが、ランドセルを背負う姿を見て、感動しました。患者さんと長くお付き合いする仕事だからこそ、味わえる喜びですね。このほか、患者さんが「電話ができるようになった！」と教えてくださったとき、悩みを打ち明けてくださったとき、幼い患者さんが笑っておられるとき、そんな小さな瞬間に、毎日やりがいを感じています。

進路について真剣に考えたのは、高校生のとき。仕事は、人生で一番多くの時間を費やすものですよね。当時の私は「一生興味をもって取り組める仕事に就けたら、幸せだろうな」と考えました。そして、私が常に興味をもっていたのは、聴覚に関することでした。私には姉と弟がいるのですが、二人とも難聴です。私にとって難聴は、幼い頃から身近な問題でした。だから、難聴の方をサポートする仕事なら、ずっと情熱を注いでいける気がしたんです。さらに調べてみると、言語聴覚士は、ニーズが高いにもかかわらず、人数が足りていない職業とのこと。「困っている患者さんが多いなら、その役に立ちたい」と考え、言語聴覚士をめざすことに決めました。