卒業生からのメッセージ
被写体の心を開いていい写真を撮る
写真学科
レスリー・キーさん
プロフィール
シンガポール出身。1997年東京ビジュアルアーツ卒業。
ファッション誌、広告などを中心に日本・ニューヨーク・アジアで活躍したあと、2002年ニューヨークに移住。
2006年に帰国し、2010年にライフワークである“アジアのトップスターを撮る”写真集『Super Stars』を出版。現在、ファッション誌、広告、テレビドラマのポスターなど多岐に渡ってフォトセッションを繰り広げている。
今就いている仕事
フォトグラファー
■ 仕事内容は?
フォトグラファーとして、『VOGUE NIPPON』、WWD『流行通信』のファッションストーリー大特集など、毎月数十本の雑誌、テレビドラマのポスター、広告写真を撮影する日々です。
2010年には95周年を迎える宝塚歌劇の雑誌『歌劇』の表紙を撮るチャンスを頂きました。僕には新しさも求められていますが、歴史があるものなので、新しすぎてもいけないという難しさもある。そのバランスをとりながら宝塚を見せるチャレンジを行っており、読者からの反応が、毎回とても楽しみなんです。
また、自らのライフワークであるアート写真を撮った写真集『Super Stars』の出版も実現。僕より若い世代への刺激や励みになればいいと思っています。
■ 仕事の裏話は?
フォトグラファーにはコミュニケーションが重要です。どんな写真にするのかということを、現場にいるモデル、ヘアメイク、スタイリストなどのスタッフに明確に伝える必要がありますから。迷わずリーダーシップを発揮しながら、自分勝手にならないようにする。その意味でのコミュニケーションは、この仕事に不可欠です。
逆に言うと、それができていれば、失敗はありえません。モデルさんを安心させ、モデルさんが心を開いてくれれば、たとえば残り1分でも自分が納得する写真を撮れる。そんな信念が、僕を突き動かしているのだと思っています。
■ 学校の2年間をどう過ごしたらいい?
自分の写真の方向性を探してください。そのために、たくさんシャッターを切って写真を撮ってほしいですね。学生時代、僕も方向性が定まっていなかったので、本当にたくさんの写真を撮りました。卒業する頃には作品として持ち込めるほどのブックを作り上げていました。
デジタル全盛時代ですから、仕事ではデジタルでないとついていけません。しかし写真の歴史はフィルムから始まっているという背景もあるので、ぜひ勉強してほしいですね。フィルムで撮ったことのある人ならわかると思いますが、フィルムは色がリアルであたたかいんです。その感覚も味わってほしいです。
※こちらのコンテンツの写真・文章は、2013年度学校案内より転載しております。