専門職大学・専門職短期大学特集

新しい大学制度が始まります。

専門職大学、専門職短期大学が2019年度からスタートしました。大学の新制度は短大設立の1964年以来55年ぶりで、各方面から注目が集まっています。

専門職大学とは?

専門職+αのちからを持った人材の育成を目指しています!
専門職大学は、職業スキルに特化した実践的な教育を行う大学です。これまでの大学、短大と並んで独立した組織として設立されます。産業界と連携し、情報・IT、観光、農業、情報、医療などの分野において優れた専門技術を備えた人材育成を目的としています。 法律上では大学・短大と専門職大学は学校に分類され、専門学校は専修学校に分類されます。

専門職大学はどんな人に向いている?

将来の目的が決まっている人に向いています!
専門職大学は、特定の職種に特化した教育を行うため、目的が決まっている人に向いている学校です。就職先も、理系文系に関わらず幅広い選択肢がある大学・短大に比べ、産業界と密接に関わったものになることが想定されます。専門職を希望している人にはぴったりな学校と言えるでしょう。

様々な学習スタイルを選ぶことができます!
専門職大学には、4年制課程専門職大学と、2年制または3年制課程専門職短期大学があります。また、専門職大学は前期課程と後期課程で分かれている、区分制課程が導入できることになっています。区分制課程が導入されている多様な学習スタイルを選ぶことができます。

高校生、社会人、編入生など、様々な学生を積極的に受け入れています。入学者選抜では実務経験者や保有資格、技能検定での成績等をより考慮し、意欲・能力・適正等を多面的・総合的に評価されるため、大学より広い層に対応しています。

専門学校との違いは?

専門職大学と専門学校は、どういった点が異なるのでしょうか。まずは専門学校との違いを比較しながら見ていきましょう。

卒業生には大学・短大卒と同じく学位が授与されます!
専門職大学と専門学校の大きな違いは「学位」を授与できることです。専門学校の場合、卒業すると「専門士」の「称号」が得られます。「専門士」の称号は国内の位置付けとしては短大卒の「短期大学士」に相当します。「学位」は国際的に通用し、「称号」は日本固有のものです。

一方、専門職大学を卒業すると「学士(専門職)」の学位を得られ、専門職短期大学を卒業、あるいは専門職大学の前期課程を修了した時点で「短期大学士(専門職)」の学位が得られます。この学位は大学・短期大学卒と同じく、国際的に通用するため、海外の大学へ編入することができます。
また、専門職大学を卒業すると、大学と同じように大学院の受験資格が得られます。
※専門学校卒業でも4年制を出た場合、あるいは大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた場合は入学資格があります。
専門学校よりも幅広い職業教育を行います!
専門学校では具体的な職種やシーンを想定して教育を行う学校が多いです。一方、専門職大学では従来の業務やサービスに加えて企画実行できるような人材育成など、ひとつの仕事に限定されずに幅広く活躍するイメージが想定されています。専門職大学・専門職短大は専門職+αのちからを持った人材の育成を目指す機関といえます。

大学や短大との違いは?

実践的な職業教育に重点を置いています!
大学・短大との大きな違いは産業界と連携してより実践的な実習に重点をおいているところです。専門職大学は、従来の学問色彩の強い教育を行う大学とは異なり、企業での長期実習や関連の職業分野に関する教育を通し「実践力」「創造性」を培う教育に力を入れています。

企業での実習の割合が4割以上となっていて、専門学校のような職業教育に変化しています。また、教育の4割以上が実務家教員、その半数以上は研究能力を併せ有する実務家教員としており、従来の大学に比べ、就職を意識した実務向きの内容を行うとされています。そのため就職には有利になるのではないでしょうか。
大学・短大 専門学校 専門職大学・
専門職短期大学
特色 学問色彩の強い教育 職業教育 職業教育+α
教員 研究者教員が中心 実務経験者または現役 4割以上が実務家教員
学位称号
学位
学士
短期大学士

称号
専門士
高度専門士

学位
学士
短期大学士
(専門職)
中心の
対象学生
国内外、高卒者 国内、高卒者、社会人 国内外、高卒者、社会人
修業年限 4年制または2・3年制 2年制中心 4年制または2・3年制

最後に

専門職大学の制度は始まったばかりで、今後さらに学校の数は増えていくと思われます。

『ライフ・シフト』の著者、ロンドンビジネススクールの教授、リンダ・グラットン氏によると日本は超長寿社会の人生100年時代に差し掛かっています。

人生80年時代では「教育」「仕事」「引退」を誰もが同時期に行う3ステージでしたが長い人生を生きることになると、生涯学習を続けるマルチステージへと切り替わっていくといいます。

幅広い年齢層の学習を受け入れることに特化している専門職大学は、新時代において、社会人の学び直しの役割を期待されています。すぐには進学しない高校1、2年生でも、将来の選択肢に加えておくと人生の可能性が広がりますね。
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